五日目は、三俣山荘から黒部五郎岳をピストン。
4:30 標高2,530m 三俣山荘
早朝からNHKはうるさかった。早く出る予定らしいが、4:00過ぎから2階でドタバタ、1階で走り回り、ドアをバタンバタン。文句言おうかと思ったが、撮影中の彼らは至って好青年だったりするので、山岳ガイドのおじちゃんがいつか注意するだろうと、期待して起きる。
なお、天候は、前日の天気予報では午前中は持ちそうなことを言っていたので、帰りに雨が降る程度ならと、いつも通りに行動した。
5:55 標高2,530m 三俣山荘
小屋の外はいい天気で、小屋のお兄ちゃんに「いい天気でよかった」と話すと、お兄ちゃんは「嵐の前の静けさかもしれませんよ」と不吉なことを言う。その言葉が気になって、ちょっと早めに歩く。
7:10 標高2,670m付近 分岐
早めに移動しているはずが、最初の三俣蓮華岳の巻き道と三俣蓮華岳に戻る道と黒部五郎岳に向かう分岐まで1時間以上かかってしまった。コースタイムは1時間ちょうど。周りの景色に目を奪われてしまったのも原因だと思う。雲ノ平の斜面に広がる紅葉は見事だった。
分岐で休憩している人がいるので、どこから来たのか聞いてみると黒部五郎小舎の最終営業日に泊まって、天気が崩れる前に新穂高まで一気に下ってしまうことをもくろんでいる人だった。
7:55 標高2,350m 黒部五郎小舎
分岐から小屋までは急な下り坂で、帰りはここを登るのかとちょっと憂鬱になる。
小屋に到着すると、スタッフが小屋締めをしているので、挨拶だけ。ちょっと休憩して移動再開。
9:00 標高2,550m付近 カールのど真ん中
カール地形がどういうものか、そのカールの中で上を見上げ、巨石が多い地形であることを確認すると、突然強い風が吹いてきた。後ろを振り返ると、三俣蓮華岳や黒部五郎岳と雲ノ平の間の谷に雲がかなりの速さで流れ込んできているが、風向きと逆。それって、カールにぶつかった風が巻いている・・っていうほど強い。ということで、いや~な感じになってきた。上を見上げるとさっきまでくっきり見えていた黒毛五郎の山頂がガスで隠れてしまった。
これは、無理して登っても眺望はないので、引き返すことにした。

10:05 標高2,350m付近 黒部五郎小舎の前後
道を戻るとすぐに雨が降ってきて、ガスがかかってきた。レインウェアに着替えザックカバーをつけ、ヘルメットをかぶった。ヘルメットは雨の時にも使えると実感。ガスで周囲の山々も雲ノ平も見えなくなり、時折強い風に煽られる。
私が引き返しているのに、小屋付近で、これから黒部五郎にアタックする人3人とすれ違った。
一人目は、タイツに半ズボン、ヤッケとトレラン風の人。トレランの人ならさくっと登ってこれるであろうが、見るからに軽装備。一応、「これから天気は荒れるようですよ。山頂はガスで隠れていて眺望はないですよ」と声を掛けたが、「わかっています。行けるところまで行きます」と言っていた。
次は60代位の夫婦で、こっちが登りで向こうが下りのすれ違いで、こちらの方が狭いのに道も譲らず降りてくる失礼な二人で、すれ違いざまに話しかけてくるのでお礼を言うのかと思えば「どこから来ましたか?」と聞いてくる。「引き返しているところです。」と答えると、ニヤッとして去って行った非常に感じの悪いおっさんだった。
これくらいの天気で引き返すのは甘いのかな・・・と悩んだりするが、そのまま引き返す。
11:35 標高2,670m付近 分岐
小屋からの登りは、樹林帯の中なので雨や風の影響を受けず、あわてずにゆっくり進むと息もきれずに登ることができた。ここは設定が甘いのか、コースタイムよりも早かった。
12:35 標高2,530m 三俣山荘
雨の中、小屋に到着。ダウンパンツに着替え、濡れた服やレインウェアを乾かす。そして、早めのビールとプシュっとしたところで小屋が揺れるほどの風が吹いてきた。13:30頃だったと思う。引き返してよかった。
活躍したグッズ
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こぼれ話
16時くらいになるとさらに雨風は強くなり、テン泊予定の人も続々と小屋に入ってきた。
そんな中、でかいザックを背負ってテン場に向かう人がいて、小屋のロビーで前に座っている人が「この天気でテントという選択肢は思いつかなかった・・・」というので、思わず「えっ あの人これからテント張るんですか?その間にずぶ濡れになってしまいますよね・・・」と思わず顔を見合わせてしまった。世の中には強者がいるものだ。
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